意外と多いのが、お子さんたちはしっかり駆除できても、親御さんが十分にできないケース。お子さんの頭はお母さんが見てあげられるけれど、お母さんの頭は自分でなんとかするしかない……という場合があるのです。家庭内で協力して、子どもも大人もしっかりアタマジラミを駆除しましょう。
――アタマジラミが付いている可能性のある衣類や寝具は、なにか特別な対処が必要ですか? 小学校の給食の白衣はアイロン掛けをしたほうがいいのでしょうか。
いいえ、衣類も寝具もいつもと同じように洗濯をすれば十分です。アタマジラミは人間の頭から吸血しないと生きられない虫で、頭から離れるとすぐに弱り2~3日では死んでしまいます。念入りに処理したいなら、衣類や寝具、ぬいぐるみなど、ビニール袋に入れて密閉し、2~3日放置しておくことをおすすめします。アタマジラミは熱に弱いので65度以上のお湯に10分以上つけるか、衣類乾燥機にかけるのもいいでしょう。もちろんアイロンをかけるのも有効ですが、そこまでしなくても大丈夫です。給食の白衣などは気を使うかもしれませんが、アタマジラミ対策としてのアイロン掛けは不要です。いつもと同じようにしていれば問題ありません。
(取材・文/越膳綾子)
※後編<沖縄のアタマジラミは9割以上が「耐性化」! 専門医が注目する、駆除する負担を減らす「新薬」とは>に続く
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