おすすめポイント
作者は『まあちゃんのながいかみ』(福音館書店)や「つんつくせんせい」シリーズ(フレーベル館)などの絵本でもおなじみの、たかどのほうこさん。絵本から幼年童話、児童書まで、子どものためのファンタジーを幅広く手がける児童文学作家です。
お話は、ファンタジーの王道である「行きて帰りし物語」の構造で作られています。へんてこもりに入って、へんてこな生き物たちとへんてこな体験をし、いつもの世界へと戻ってくる、という流れです。森の入り口近くにあるにっこり顔の柏の木が、異世界への入口の目印です。
動物しりとりをやっていた4人の前に突如現れる「まるぼ」は、黄色くてまんまるい、ヤカンのような形の生き物。注ぎ口のような伸びた鼻からは、お湯をピュッピュッと出すことができます。持ち手にもなりそうな、くるりと長いしっぽもあります。

4人はまるぼとともに、これまでにない、思いもよらない動物しりとりを体験します。まるぼの他にも、動物しりとりで行き詰まってでたらめに言った「ぼさこう」「うるりんぞ」が、ユニークな見た目のへんてこな生き物となって登場します。
笑いが止まらなくなってしまうほど、不思議で愉快な幼年童話です。
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