絵本はたくさん読んでくれたけど、絵本の次のステップにはどんな本がいいんだろう?――。そんな悩みを抱えるママ・パパに向けて、幼年童話を中心に、絵本から読みものへの橋渡しとなるおすすめの一冊を紹介します。
あらすじ
小学1年生になったばかりのハルオは、山の中の小さな小学校に通っています。ある日の朝、いつも学校まで一緒に通っている1年生のケンタと4年生のリョウくんが待ち合わせ場所にいません。3人の時は楽しかった通学路が少しだけこわくなったハルオは、ひとりで林の中の道を走り抜け、何とか無事に学校に到着しました。
ところが、教室に入ると、何だか様子が変なのです。校長先生がやたらと褒めてくれたり、みんなが目をきらきらさせながらハルオを見て「すごい!」と手をたたいたりします。やった覚えのない宿題のごほうびまでもらう始末。その後も「へんだなあ。なんか、きょうはへんだなあ」ということが続き、ハルオはちょっと不思議な別の学校に来てしまったことに気づきます。焦ったハルオは教室を飛び出し、一目散にもと来た道へ。すると、向こうから同じように走ってきたのは、自分にそっくりな男の子でした。
それから数日後、ハルオ以外のみんなの下駄箱に不思議な手紙が届きます。「おともださにナリマ小。木ミ二、二田もノヨリ」。いったい、どんな意味で、誰がこんな手紙を送ったのでしょうか。
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