――子育てをしてみて、年齢を重ねてから産むよさは感じていますか?

 それは感じます。大学生から仕事を続けてきた経験は、私を成長させてくれたと思っています。仕事の中で「どんなに大変なことが続いても、その中に必ず楽しいことを見つけられる」と知っていますし、「やればなんとかなる!」と前向きに気持ちを変換させたりすることにも慣れている。

 もちろん、若くてもそう思える人もいますから、あくまで「私の場合」。だからこそ、 子どもを産む時期に正解も不正解もないんだって、改めて思います。

「早期教育より、しつけしなくちゃ~!」っていう状態(笑)

――「こんな子に育てたい」という子育てのモットーのようなものはありますか?

 モットーは「自立と自律」です。ちゃんと自分で稼いで生きていける「自立」と、自分で考えて自分の道を切り開いていける「自律」。その両方ができる子になってほしいと思っています。

 私自身、どちらかというと自分で自分の人生を切り開くのが苦手なタイプで、周囲に流されてしまう部分も多かった。だから子どもたちには、失敗を恐れず、むしろ幼いうちに小さな失敗をいろいろ経験して、自分で「こうしよう」と決断できる人になってほしいんです。

 ……って言っても、全然できていないんですよ。毎日毎日「今日もダメなお母さんだなぁ」と思って反省する日々です。

「自分の人生を切り開くのが苦手なタイプ」という菊川怜さんの中学時代(提供)

――どうしてダメなんですか?

「しつけ」をしそびれていて……「しつけ、大事だった~!」って日々実感しています。

 例えば遊び食べしちゃうとか、私に食べさせてもらわないと食べないとか、お風呂上りに自分の体は自分でふこうとしないとか、外歩くときにきちとんと手をつないで歩けないとか……。

 そういうことを、もっと小さいときに丁寧に教えておけばよかったなって、めちゃくちゃ後悔しています。

――でも2学年差の3人きょうだいですよね。年齢が近いから、幼い頃はしつけどころじゃなかったのでは?

 そうなんですけど……早いうちにきちんとやっていれば、いま自分がラクになったんじゃないかなぁって思うことも多いです。

 先輩ママから「こうすればいいよ」っていうアドバイスを聞いても、その通りにはできないし、育児書を読んでいても集中して読めないので、「あれ? いま何読んだっけ?」って忘れてしまうんですよ(笑)。

 上の子は来年小学生なので、少しでもラクになればいいなと夢見ています。

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