子育てって、こうした子どものときのさまざまな経験がとても大事だと思っています。自分の好き嫌いは、いろんなものに触れれば触れるほど自分で分かってくるものだと思います。自分はこれが好き、これが得意だという認識は、大人が教えてあげるものではない。そういう意味でいろいろな機会を与えてあげたいなと思っています。

――そう考えるようになったきっかけはありましたか。

 自分が芸人としてひょんなことで売れたので(笑)。僕はずっとあの芸をやっていたわけではなく、たまたま宴会芸縛りのオーディションがあって、お盆の芸をしたらブレイクしました。人生何が当たるか分かりません。いろんな芸人さんを見ていても感じますが、世の中的にはちょっとダメなことでも、そのダメなところがフューチャーされてブレイクするということが本当にあります。

 自分もそうやって世に出させてもらったので、何がいいか悪いかの価値判断は変わっていくものだと感じています。もちろん危ないことはダメと言いますけど、それ以外のことは子ども自身で良し悪しを判断できる人間になってほしいです。だから遊びに関しても子どもの自由な想像力に任せて、僕はそばで驚きながら楽しんでいます。といっても、心配性なのでつい「危ない危ない」って言っちゃいますけどね(笑)。

娘には見せたことがないお盆芸…今から心配なことも

――お子さんにお盆芸を披露したことはありますか。

 実は娘には見せたことがなくて。娘の前でいざやるとなったら緊張するでしょうね。でも最近、パパの仕事に気づき始めているんです。丸いものを持ってきて「パパこれお仕事で使うでしょ」って言ってくるんですよ(笑)。もう時間の問題です。

 でも仕事を隠しているわけでもないんです。家族でネタ番組を一緒に見て「パパだー」って言っていることもあるので。僕がスマホで自分のお盆芸のSNS動画を確認していると、娘が横から覗いて「なにやってるのパパ〜」「隠してるじゃ〜ん」って言ってくるんですよ。

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