8日放送の「あさイチ」(NHK総合・毎週月~金曜朝8時15分)に、元TBSアナウンサーの堀井美香さんがジェーン・スーさんとともに登場。働きながら2人の子どもを育て、私立小学校受験も経験した堀井美香さんの、過去の記事を振り返ります。(「AERA dot.」2022年8月16日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)

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 母親が働いていると私立小学校は無理かも──そう考える人もいるかもしれない。20年ほど前の堀井美香さんもその一人だった。

「ですが、会社の先輩に『私立小に入れたほうがラクなこともあるよ』とアドバイスをいただいたんです。学習指導が丁寧だから家でのフォローも少なくてすむし、親が学校に行く機会も少ないよ、って。もちろん学校によって違うとは思いますが、だったら私にもできるかな、と考えたんです」

 にもかかわらず、上の子(長女)は地元の公立小学校に入学させた。理由を聞くと「あまりにきちんとした子だったから」と意外な答えが。

「保育園のころから持ち物を自分でそろえる子で、忘れ物が一つでもあると泣いてしまうんです。もっと子どもらしくていい、わちゃわちゃしていいんだって、多様な人間関係の中で学んでほしかった」

 一方、3歳下の長男は正反対のタイプだった。

「忘れ物なんて気にしない、“どうでもいいじゃん精神”で生きている子。私立小の細やかな指導を受けて軌道修正してもらおうと考えました」

 情報を集めると、自宅から歩いて通える場所に、少人数教育の私立小があった。学校の雰囲気も教育方針も好きになり、幼児教室に通って小学校受験をスタートさせた。

「最初はこの学校一本でいいと思っていたんですが、幼児教室に通い始めると欲が出ちゃうんですね。『この学校は記念受験だ』と思っても、受験するからには合格させてあげたい。そうすると授業のコマ数がどんどん増えるんです」

 幼児教室でママたちと情報交換すると、あせりも生まれる。カリスマ体操教室の特別授業を受講したり、2万円の積み木を購入したり……。

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神素子
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