そして、志望校を決めたら始まる受験対策。まず気になるのは、子どもの英語力だ。
「求められる英語力はインターによって異なりますが、日本人ウェルカムのスクールだと、未就学児は英語があまりできなくてもOKというケースもあります。ただし、インターの授業は先生と児童の活発な対話を軸に進みますので、つたなくてもいいから外国人の先生とコミュニケーションを取れると好感触。英語に楽しく親しんで、聞く力と話す力を伸ばしていきましょう」
人気上昇に伴い、最近はインター専門学習塾も増えているが、こうした塾を活用するのも一つの手だという。
「塾に行く目的として英語力アップが注目されがちですが、私が考える塾の強みは情報収集力。『このスクールの人気が上がっている』『いい先生が入った』といったリアルタイムの情報をもらえます」
教育理念への共感をしっかり打ち出す
インター初等部の受験は、書類選考→面接という流れが主流。第1関門の書類選考を通過するために大切なのが、志望理由の書き方だ。
「志望理由としてインター側が求めるのが、教育理念への共感です。しっかり理解して『教育理念のこんな部分に共感した』と必ず書きましょう。さらに教育理念とお子さんを結びつけて、『うちの子のこういうところが、貴校の学びに適している』と具体的に説明することが重要です」
その後の面接では、親子が話す内容が願書と一貫しているかが厳しく見られるという。
「願書と異なる話をすると『教育理念への共感はうわべだけなのかな』と思われてしまうことも。教育理念について幼い子が話すことは難しいですが、『この授業が楽しそうだと思った』など、素直な気持ちを話せるといいですね」
インターの共同オーナーでもある村田さんは、受け入れ側として不安を抱く二つの志望動機があると続ける。
「一つ目は『英語を身につけてほしい』。『だったら英会話教室に行ってください』と思ってしまいます。『英語を学ぶ』のではなく、『英語を土台に何を学ぶか』を見つめましょう。二つ目は『インターに通わせたかった』。親の願望を押し付けず、子どもを主役に受験を考えてください」
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