◆募集停止した短期大学(カッコ内は表紙モデル掲載年。北から南へ地域順)

宇都宮文星短期大(95年)

青山学院女子短期大(83年、86年)

嘉悦女子短期大(86年)

学習院女子短期大(86年)

恵泉女学園短期大(84年)

成城短期大(96年)

玉川学園女子短期大(86年)

東京女学館短期大(87年)

東京女子大学短期大学部(80年)

東洋英和女学院短期大(84年)

富士短期大(81年)

武蔵野美術短期大(85年)

山脇学園短期大(86年)

立教女学院短期大 (80年、93年)

関東学院女子短期大(80年)

平安女学院短期大(84年)

大阪信愛女学院短期大(83年)

被昇天女子短期大(84年)

帝塚山短期大(87年)

活水女子短期大(84年)

◆現存する短期大学(カッコ内は表紙モデル掲載年。北から南へ地域順)

聖徳大学短期大学部(93年)

大妻女子大学短期大学部(80年、83年、84年)

産能短期大 現・自由が丘産能短期大 通信教育課程のみ(94年) 

上智短期大 現・上智大学短期大学部 2025年度以降募集停止(85年) 

女子美術短期大(83年、90年、92年)

桐朋学園芸術短期大(07年)

東邦短期大(81年)

目白学園女子短期大 現・目白大学短期大学部(87年、95年) 

武庫川女子短期大(85年、89年)、

九州造形短期大 現・九州産業大学造形短期大学部(84年)

 このなかで、短期大が四年制大学に転換するケースは少なくない。

 嘉悦女子短期大は嘉悦大、学習院女子短期大は学習院女子大、平安女学院短期大が平安女学院大などである。最近では、2022年に大阪信愛女学院短期大(2018年に大阪信愛学院短期大学に改名)が大阪信愛大となり男女共学として生まれ変わった。

残念な大学もある。

 東京女学館短期大は東京女学館大、恵泉女学園短期大は恵泉女学園大になったが、いずれも募集停止となった。2校は短大も四大も経営を軌道に乗せることができなかったが、附属の中学高校は校風、教育内容、進学実績面で支持されており、中学受験で人気は高い。

 大学の考え方も変わった。

 表紙に登場するなどメディアに出ることを校則で禁じていた大学がある。たとえば、聖心女子大は、かつて校則でメディアへの登場を禁止していた。いまは柔軟に対応している。

「本学では、これまでテレビや新聞・雑誌を始めとするマス・メディアでの活動について、本人の不利益になる可能性を重く見て、原則として禁止してきました。しかしながら、昨今の社会状況をみると、インターンシップなどに代表されるように、学生時代の社会活動体験は、キャリア形成の一環であり、マス・メディアでの活動もまた、そうした社会活動の一つと考えられるようになってきています。そこで、学業に支障のない範囲で、本学の学生がこれらの活動を行うことを容認することとしました」(聖心女子大「学生生活ハンドブック2023」)

 俳優の真野あづささん(1980年)は本来、表紙に出てはいけなかったが、当時、黙認されたのか。いまならば、キャリア形成につながる社会活動として認められるだろう。

「週刊朝日」の表紙の女子大生から、日本の大学がどのように発展し、また、苦難の道を歩んだかを知ることができる。「週刊朝日」は大学の歴史とともに歩んだ、そして大学を語ってきた、いわば生き証人といえよう。それゆえ、同誌がなくなるのはさびしい。

 大学のあり方を世に問いかけるメディアはネット、雑誌でまだ存在するが、長く続くことを望む。

(教育ジャーナリスト・小林哲夫)

『週刊朝日』最終号の表紙
『週刊朝日』最終号の表紙
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小林哲夫
教育ジャーナリスト 小林哲夫

1995年より『大学ランキング』の編集者。『筑駒の研究』(河出新書)、『学校制服とは何か その歴史と思想』 (朝日新書)、『女子学生はどう闘ってきたのか』(サイゾー)、『旧制第一中学の面目』(NHK出版新書)、『東大合格高校盛衰史』(光文社新書)、『早慶MARCH大激変 「大学序列」の最前線』(朝日新書)など、教育・社会問題についての著書多数。

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