尾嶋先生おすすめの実験を実際に編集部でやってみて、興味深かった実験を紹介します。どの学年の子どもも発見や興味の広がりを楽しめそうな実験ばかり。ぜひ安全に注意しながら親子で楽しんでみてください。
実験1)カラフルチョコでアートに挑戦
糖衣つきのカラフルチョコを並べて、きれいなアートを作ってみよう!
チョコのベストな配置はどれかな?
手順
1)皿の内側にチョコを並べる。
2)皿の中央にお湯を静かに注ぐ。
3)お湯がチョコレートに届いたら、色の変化を観察する。
解説 色が広がるのはなぜ?
糖衣チョコの色が真ん中に向かって広がるのは「拡散」という現象。糖衣の成分が徐々に水に溶けるので、皿のふちから内側へと色が広がるのです。
実験2)食べられる宝石を作ろう
宝石のようなお菓子、琥珀(こはく)糖。シャリシャリとした食感に変わる秘密はなにかな? さっそく調べてみましょう。
手順
1)鍋に水と粉寒天を入れ、沸騰させる。
2)砂糖を入れ、煮溶かす。
3)保存容器に流し込み、かき氷シロップを適量入れて竹串で混ぜる。
4)そのまま冷まし、固まったら切り分ける(ちぎるのもおすすめ)。
解説 琥珀糖の表面が白っぽくなる理由
乾燥させると水分が表面から少しずつ蒸発し、水に溶けていたショ糖が結晶となって表面に現れます。そのため、シャリシャリとした食感になるのです。
(取材・文/編集部)※実験写真はすべて編集部撮影
〇尾嶋好美(おじま・よしみ)/筑波大学サイエンスコミュニケーター。高校生のための科学教育プログラム「筑波大学GFEST」を企画・運営。課題研究に取り組む生徒を数多く支援している。著書に『おうちで楽しむ科学実験図鑑』など。
※『AERA with Kids2022年夏号』ではこのほか、「おいしいトマトを見つける方法」など、合わせて9つの実験を紹介しています。
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