在日フランス大使館 
貿易投貿庁食品飲料部
上席貿易担当官統括
堀 玲子(ほり・あきこ)/1966年生まれ、三重県出身。大学時の米国交換留学を経て米系銀行に就職。母校高校英語教師を経験した後、パリに留学。帰国後、フランス大使館貿易投資庁に勤務。消費財・スポーツ・ヘルスケア部門貿易担当官統括を経て、現職(photo 篠塚ようこ)
在日フランス大使館  貿易投貿庁食品飲料部 上席貿易担当官統括 堀 玲子(ほり・あきこ)/1966年生まれ、三重県出身。大学時の米国交換留学を経て米系銀行に就職。母校高校英語教師を経験した後、パリに留学。帰国後、フランス大使館貿易投資庁に勤務。消費財・スポーツ・ヘルスケア部門貿易担当官統括を経て、現職(photo 篠塚ようこ)

 全国各地のそれぞれの職場にいる、優れた技能やノウハウを持つ人が登場する連載「職場の神様」。様々な分野で活躍する人たちの神業と仕事の極意を紹介する。AERA 2023年2月20日号には在日フランス大使館 貿易投貿庁食品飲料部 上席貿易担当官統括の堀玲子さんが登場した。

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 フランスと日本の架け橋になる仕事。ひと口にそう言っても想像がつかない。大使館にある「貿易投資庁-ビジネスフランス」では、フランスの中小企業を日本に紹介している。消費財・スポーツ・ヘルスケア部門を担当し、一昨年から食品飲料部を任され、サポートする企業の数は年間にして200社近くにもなる。

「まだまだ日本に紹介されていない、その地方特有の食材やこだわりのワイン、芸術的で美味なお菓子が沢山あります。フランスの食文化は奥が深く、やりがいのある仕事です」

 そういった豊富な食のブランドを日本に広める要となるのが、年4回の商談会や展示会だ。春の国際食品展示会「フーデックス」や春秋のフランスワインの展示会「テイスティンフランス」、昨秋からは高級食材やこだわりのエピスリーブランドを紹介する、大使公邸でのイベント「美食の余韻 フードエクスペリエンス」が加わった。それぞれ半年ほどの準備期間が必要だが、その日本側の責任を担う。フードエクスペリエンスでは、フランス企業との出展交渉や国内輸入卸業との折衝もこなした。当日はホストとしてMCや時に通訳を務め、スーパーウーマンぶりを発揮した。

「とにかく準備が大変です。コロナ対策や、日程が国葬と重なり延期するなどのハプニングも。でも料理のデモンストレーションも成功し、展示参加者や招待客からの評判もよく、ホッとしています」

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