AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:私は逃避癖があり困っています。どうしても嫌なことがあり、後回しにして期限をすぎてもズルズルやらず、何とかやらないで終われないかと悪あがきしてしまいます。だいたいそんなときは、前に言っていたことから変更になる等、理屈ではわかっていても心情的に納得していないのです。でもうまく折り合いをつけることができません。(女性/会社員/28歳/しし座)
A:僕、しし座の方の相談にすごく好きな部分があるんです。ストレートにぶつかってくる感じというか。みんながヘラヘラしながら折り合いをつけて、自分自身をごまかしているようなことについても、しし座は「納得できません」とぶつかっていく。悪い意味ではなくて、大人になれない人たちでもあるんですよね。そこに尊さを感じます。
お悩みについてですが、なんとなくこの方に関しては「逃避癖を直した方がいい」というふうには僕は思いませんでした。
いろんな人を見てきて思うことなんですが、30歳以降に幸せに生きている人たちって、20代の時にいろんなことをしてる気がします。結果30代以降に嫌なことと距離をとって生きられるようになる。
20代とか体力があるうちは、嫌なことものみ込んでしまえるパワーがあったりします。周りから「あなたのあの仕事での活躍すごかったね」と言われるようなことも、実は自分が苦手だからこそ早く終わらせたいと思ってやりきったものだったりして。
だから30代にかけてどうしてもやりたくないことが出てくるのは、それまで頑張ってきた証しなのかもしれません。嫌なことに対しても得意なことに対しても100パーセントの力でぶつかってきたからこそ、「これは無理かも」がわかってくる。