拘束されている久保田徹さん(撮影/編集部・野村昌二)
拘束されている久保田徹さん(撮影/編集部・野村昌二)

 国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」などによれば、特に標的になっているのが独立系メディア「ミャンマー民主の声(DVB)」で、軍による記者の逮捕、訴追、実刑判決が相次いでいるという。

 久保田さんは、学校法人「森友学園」の公有地をめぐる「森友問題」にも関心を持っていた。自死した赤木俊夫さんの妻・赤木雅子さん(51)を応援し、取材もしていた。この日、会見場には雅子さんも来ていて、会場の後ろから見守った。

「(久保田さんは)声を出せない人の代わりに声を出してくれる人。間違っているところは間違っているとはっきり言う人。正義感が強く、夫に通じるところもあり、若いけれど尊敬できる人です」

 久保田さんはヤンゴンの警察署に拘束され取り調べが続き、今後、裁判を受ける見通しであることが分かった。

 中学からの友人で俳優でもある、今野誠二郎さん(25)は、言葉をつまらせ言った。

「怪我なく、帰ってきてほしい」

(編集部・野村昌二)

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野村昌二

野村昌二

ニュース週刊誌『AERA』記者。格差、貧困、マイノリティの問題を中心に、ときどきサブカルなども書いています。著書に『ぼくたちクルド人』。大切にしたのは、人が幸せに生きる権利。

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