大道絵里子
■幸せな相互関係が好き
阿部：焦りに似た感情ではあるかもしれませんが、純粋に「もっと頑張ろう。もっと頑張れる！」という方向です。
――そう話す眼差しはやわらかく、しなやかな心と温かい人柄が伝わってくる。
阿部：例えば目黒（蓮）が、（なにわ男子の道枝駿佑と）W主演したドラマ「消えた初恋」の撮影期間はSnow Manのライブ期間と結構かぶっていたんです。疲れているだろうに、楽屋の隅で台本を読んでいる姿を見て、「この忙しい時期にそれもやるの！？ すごすぎる！」と改めて尊敬しました。一方で、ジャニーズの先輩方はそうやって経験を積んできたんだと改めて思い知ったんです。僕も今回のドラマでその大変さを少しだけ実感できて、自分も先輩方の仲間入りができたような気がして、それもうれしいんです。
――7月13日には、Snow Man7枚目のシングル「オレンジkiss」をリリースする。愛する人を守りたいという、大人の包容力と優しさを感じさせる楽曲だ。
阿部：「その人の存在を感じるだけで自分も頑張れる」という思いがちりばめられているのが、すごく好きですね。それは僕が思うアイドル像でもあるんです。「阿部ちゃんが頑張ってるから、私ももうちょっと頑張ろう」。僕を見てくれた人がそう思ってくれることが、僕にとって一番うれしいことです。そして、逆にファンの皆さんがそう思ってくれているかもしれないと思うことで、僕もさらに一歩、頑張れる。幸せな相互関係ですよね。そんなアイドルとファンの関係性を表現している楽曲でもあるんじゃないかと、僕なりの解釈もしています。そんなことを感じてもらえたら、うれしいです。
――ドラマ「NICE FLIGHT！」の物語は、コロナ禍が落ち着いた、少し先の未来が舞台だという。そんな世界で思いきりやってみたいことは？
阿部：やっぱり、歓声ありのライブですね。一緒に歌ったり叫んだり、同じ空気が吸えるのがライブの醍醐味だし、ライブこそアイドルの主戦場だと思っています。想像するだけで、また全開のライブがやりたくなってきました（笑）。今よりももっともっとたくさんの人に会いに来てもらえるような、大きなグループになっていきたいです。
（ライター・大道絵里子）
※AERA 2022年7月18－25日合併号
西崎彩智
ゲッターズ飯田
ラリー遠田
