マリウポリ市民約6千人が強制的にロシア内の選別キャンプに送られ、最終的にシベリアやサハリンなどに移住させられるという情報もある。

「第2次世界大戦末期、ソ連のスターリン政権が反対する人を極東や中央アジアに追い込んだ『民族強制移住』と酷似しています。ロシアとしては『ウクライナ市民の心がさらに折れる』『ウクライナを空っぽにして心おきなく砲撃ができる』、そして『経済的に貧しい極東の人口を増やし、産業発展に協力させる』という一石三鳥の狙いでしょう。ウクライナの人たちの精神性と人格を完全に壊す、殺人に匹敵する非人道的な行為です」

(構成/編集部・小長光哲郎)

AERA 2022年4月11日号より抜粋