すしやの特上うな丼
すしやの特上うな丼
うな丼にぎり
うな丼にぎり
味変アイテム「くら出汁」
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炙りたてうなぎ
炙りたてうなぎ

 7月28日は「土用の丑の日」です。この日食べるものといえば、なんと言っても「うなぎ」ですよね。

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 多くの方がご存じと思いますが、土用の丑の日にうなぎを食べるという風習は、江戸時代にあの有名な平賀源内が考案したとされています。知り合いのうなぎ屋さんから「夏の暑い時に売れないうなぎを売るためのいい方法はないでしょうか?」と相談された際に編み出した、今でいうマーケティング施策のひとつです。

「夏バテには、栄養豊富なうなぎを!」「土用の丑の日には、ウのつくうなぎを食べて夏を乗り切ろう!」といううたい文句に、うなぎが飛ぶように売れたとか。
 
 でも実は、天然のうなぎの旬は、決して夏ではないんです。天然うなぎは真冬に冬眠するので、秋から初冬にかけてたくさんのエサを食べます。そのため秋から初冬が、脂がたっぷり乗って最もおいしくなるんです。
 
 とはいえ、現在市場に出回っているのは、ほとんどが養殖のもの。なので、冬眠は関係ありません。自然界ではシラスウナギの状態から、5年前後で食べられる大きさに成長するものを、養殖では、高めの水温と栄養豊富なエサによって、半年から1年半で出荷可能なサイズにまで育てています。

 出荷の時期に合わせて、脂が乗っておいしくなるように育てていますので、養殖のうなぎは、食べる時が旬ということになります。
 
 代表的なうなぎ料理として、「うな丼」と「うな重」がありますが、皆さんはどちらが好きですか?

 実は、「うな丼」と「うな重」の違いは、器の違いだけとのことです。ただ、重箱に盛り付ける「うな重」の方が、より大きくてたくさんのうなぎが必要なので、一般的には「うな重」の方が値段が高めになっていると思います。

 元々「うな重」は、ご飯の間にもうなぎを入れて、重ねるように盛り付けることから、容器(重箱)と合わせて「うな重」と呼んでいたようです。最近はうなぎの値段が上がったこともあり、ご飯の間にまでうなぎがある「うな重」は、かなりの高級品になってしまいましたね。

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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