「下半身に筋肉が集まっているので、下半身を鍛える筋トレは必ず採り入れたい。さらに加えるなら、おなかを鍛えるVシット、上腕外側を鍛えるディップス。これらを行えば、主要な筋肉をカバーできます」

 1日に10回×3セットから始め、1セット当たりの回数、またはセット数、またはその両方を増やしていく。目指すは、終わった後にギブアップと思うくらいの強度だ。動作のスピードをゆっくりにすれば、強度がより上がる。

 有酸素運動は、手軽なものとしては速歩があるが、運動初心者であっても、これだけでは不十分。1駅分を歩幅広めでキビキビ歩いたら、駅やオフィス、自宅マンションの階段を一気に駆け上る。有酸素運動は、屋外ですることにも意味がある。外気温が高ければ、体内の温度を下げようと、ホメオスタシスが働くからだ。ただし、真夏は熱中症に注意しながら行うこと。

「まずは2週間、筋トレと有酸素運動を毎日交互に行ってください。2週間経ったら1日オフの日を挟み、新たに2週間繰り返す。歯磨きのように、習慣になるよう、持っていくのです」

「2週間チャレンジ」と名付けたこの方法を動画配信サイトを通じて中野さんがクライアントに提案したところ、「これならできそう」と好意的なコメントが多数寄せられたと言う。(ライター・羽根田真智)

AERA 2021年7月19日号より抜粋