安田章大「僕の人生における“分岐点”」 ゴッホに五感を研ぎ澄まして挑む理由 (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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安田章大「僕の人生における“分岐点”」 ゴッホに五感を研ぎ澄まして挑む理由

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※写真はイメージ(gettyimags)

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 関ジャニ∞の安田章大が主演する舞台「リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~」が7月10日に幕を開ける。原田マハの小説をもとに、原田自らが戯曲化した。AERA2021年7月12日号から。

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――7月10日に開幕する舞台「リボルバー~誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?~」は、アートを題材にした小説で知られる原田マハの小説が原作だ。パリのオークションハウスに「フィンセント・ファン・ゴッホが自殺に使用した」とされるリボルバー(回転式拳銃)が持ち込まれたことをきっかけに、謎に満ちたゴッホとゴーギャンの関係が明らかになっていく。安田は、ゴッホその人を演じる。

安田:お話をいただいた時は、「ゴッホかぁ、ゴッホってどんな人だったんだろう」というのが素直な気持ちとしてありました。同時に、皆さんが思い浮かべるゴッホ像は一人一人違うと思うので、「どのゴッホが正解か」ということにとらわれ、悩みすぎないようにしなければ、という思いもありましたね。

「こうしたイメージに寄せた方がいいのかな」「いや、こっちかな」といったことに引っ張られすぎると、自分の中にある軸がブレてしまう気がしたんです。

 僕のゴッホに対するイメージは、「すごく激しくて、情熱的」だということ。喜ぶにしても、怒るにしても、感情をあらわにして、友人にも恋人にも全力でぶつかっていく。“生きているもの”に対して、真っすぐだったんだろうな、という印象があります。画家としては目にしたものをそのまま描き続けるという姿勢を死ぬまで貫いたのだと思うのですが、それはつまり、見たものをそのまま受け取ることのできる純粋な心の持ち主だった、とも言えるのかもしれません。ただ、感情の波が激しいんですよね、きっと。

■人生の分岐点になれば

――安田自身、2017年には脳腫瘍の摘出手術を受けるなど、30代では大変な時期を過ごした。ゴッホもまた、“苦悩の人”と評されることが多い。

安田:僕は今年で37歳になりますが、ゴッホは37歳で亡くなっているんです。だからこそ、彼はどんなことに悩み、葛藤していたのだろう、とよく考えます。

 僕自身は、病気をしたことで自分の人生を少し俯瞰して見ることができるようになった。これまでの生き方や36年積み上げてきた“人生の実績”みたいなものを見返してみると、決して納得がいくものばかりではないんです。ゴッホもまた、自分の人生を思い返してみては、「何か違うな」ということを繰り返していたのかもしれない。ゴッホは37歳で他界しましたが、僕の人生はこの先も続いていく。ゴッホという人、そして彼の性格みたいなものを自分の身体に一度インストールすることで、僕の人生における“分岐点”になればいいな、という思いもあります。


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