ではタラの身はというと、脂肪分が少なく柔らかい白身で、主に鍋料理や、干し物(棒ダラ)、揚げ物などとして食べられるほか、かまぼこや魚肉ソーセージなどの練り物の原料としても多く使われています。

 タラの身は非常に鮮度が落ちるのが早く、少しでも古くなると独特の臭いがでてくるため、産地以外で生で食べられるケースはほとんどありません。

 またタラは肉食で、貝類をはじめ他の魚、イカやタコなどを手当たり次第に何でもたべる非常に貪欲な食生活のため、お腹いっぱい食べることを例える「たらふく」の語源となったという説もあります。

 漢字として魚へんに「雪」を当てた理由については、「その身が雪のように白いから」という説や、「雪が降る頃によく取れるから」などいくつかの説があるようです。

 魚の漢字や名前の由来は、昔の人々がその魚をどのように見ていて、生活とどのように関わっていたのかが垣間見られて面白いですよね。

 他には、寒いこの時期に旬を迎える、寒ブリで有名なブリ。漢字で書くと「鰤」となり、魚へんに「師」を当てます。この語源についても、12月を表す「師走」からとったという説が有力なようです。

 そもそものブリという呼び名については、「非常に脂が多い魚」であることから、「アブラ」が「ブリ」に変化したという説や、「炙り」で食べることが多かったことから「ブリ」になったという説など、いくつかの説があるようです。

 また、毎年年初の初競りで高値がつくことで有名な大間のマグロに代表されるマグロについては、「その身を常温でおいておくと真っ黒になってしまう」ことからとか、「目が黒い」から「マグロ」と呼ばれるようになったなどの説があるようです。

 他にも面白い由来をもつ魚はいろいろありますが、また折に触れて紹介させていただきます。

 ここからは宣伝になりますが、くら寿司では、昨年非常に好評だった「大間のマグロ」や8キロ以上の脂が乗った魚体を厳選した「寒ブリ」のフェアを、今年初の「旬の極みシリーズ」として1月15日から開催します。どちらもこの時期にしか食べられない非常に貴重なメニューとなります。もちろん、絶品の「たら白子ジュレポン酢」もあります。

 どの商品も、スマホで予約してお持ち帰りもできますので、ご家庭でもくら寿司のこだわりの味をお楽しみいただければと思います。

○岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2019年11月から、執行役員 広報宣伝IR本部 本部長

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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