もし、3密の飲み会に出たなど感染リスクの高い行動を外でとった場合には、潜伏期間中は子どもとの接触を控えればいいという。

 リスクの高い行動をとっていなければ、帰宅後、マスクをはずして処理し、手と顔を洗い、あればアルコールで手を消毒する。部屋着に着替えたければ着替えて、あとは自由に子どもと接していいと峯さんはいう。

 タオルは、ノロウイルスやロタウイルスなどの感染を防ぐためにも、別々のタオルを使うかペーパータオルが望ましいが、その際には、「きたないからこっちを使っちゃダメ」と言うのではなく、子どもの好きなキャラクターのタオルを用意して、「〇〇ちゃんのだよ」と、子ども自らが使いたくなる環境を作るのも一つの方法だ。

 歯磨き粉の共有で感染するかどうかは不明だが、気になるなら、子どもが使いたくなるシールを貼るなどして、楽しく区別できるようにするといい。子どもが大人のものを使いたがったら、大人の感染リスクが低ければ、共有しても構わないだろうという。

 前出の峯さんは言う。

「大半の子どもにとって新型コロナウイルスは一過性の感染症。しかし、いったんこころの問題が生じると、それを回復するには長い時間がかかる。子どものこころに与える負荷もよく考慮した上で、対策をとってほしい」

 また、風呂は、寮のように大勢が使う浴槽についても文科省の学校の衛生管理マニュアルが「リスクはない」としている。

 家庭でもお湯を共有しても構わない。一方、便にはウイルスが排出されることがあるので、トイレの消毒はこまめにした方がいい。(ライター・大岩ゆり)

AERA 2020年9月28日号より抜粋