占師、作家 しいたけ.
占師、作家 しいたけ.
※写真はイメージ(gettyimages)
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

【絵でわかる】しいたけ.流“タイプ別トラブル回避法”

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Q:興味があることが多すぎて何事も中途半端です。一つくらいがっつり完成させたいと思っていますが、どうしたらいいでしょうか。ネイルを再開したいけど目が悪くなってきてます。人形などを作って売りたいけど、いまいち納得できません。などなど……。ありすぎて書ききれません。(女性/アルバイト/43歳/ふたご座)

A:趣味でもプロでも、ものを作る人や表現をすることには、ラインが二つある気がします。一つ目のラインが「没頭・納得」のライン。ものづくりに集中してそれに触れている時間が幸せで、気づけば数時間経っちゃった、っていう。もう一つが「評価・発表」のライン。二つともものづくりには大事なんですが、今の時代、二つ目の「評価・発表」が重視されすぎじゃないかと思うんです。絵を描く人がツイッターにあげて、いいねがあんまりつかないと落ち込む。そういう話はよく聞くし、相談も結構多いです。

 ものづくりをする人が中途半端じゃなくやりたいと思ったら、やっぱり前者の「没頭」のラインを大事にしたほうがいい気がします。

 具体的にどうするべきか。僕の意見ですけど、始めてから半年ぐらいは他の人の作品を見ない。自分が今レベル5だとして、レベル10の人の作品を見てしまうと、よっぽど根性が据わっていない限り気落ちします。それよりもでき上がった自分の作品を何回も見て、例えばここの輪郭の描き方はうまくなる可能性があるなって、自分の作品だけに打ち込む。どう膨らませるか、どう削るか、自分の作品を見つめる時間に、楽しさや幸せがあるはずです。評価を焦りすぎなくて大丈夫です。

 中途半端に終わってしまう人や切り上げちゃう人は、心のツッコミが強すぎるような気がするんですよね。「何やってんの、私」という自分へのツッコミ。ふたご座もその傾向があります。没頭して一つの作品を作り続けられる人は、ツッコミは保留して、ちょっと路線がずれてしまってもやり続けることができる。

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しいたけ.

しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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