例えば「ヒマワリの絵を描く」という課題があったとします。そのとき、ヒマワリの隣にいるトカゲの絵を描いちゃった人がいて、途中で「あ、課題はヒマワリだった」って気づくんだけど、「でもトカゲ楽しいからこのまま描いちゃえ」ってトカゲの絵を完成させる。課題の評価は0点かもしれないけど、完成させたという意味で、絵描きとしては一歩前に進んでいるはずなんです。没頭や集中の時間が長いほうが成功の確率はおそらく高いと思います。

 それでお伝えしたいアドバイスなんですが、まずは日々の中で「今日はいい没頭をした」という時間を増やしてみてください。例えばメロンを食べる時は、メロンにとことん集中する。20秒でいいから「メロンだけおいしく食べた」っていう幸せ感と共に没頭する時間があると、のちのち作品にもつながると思います。

しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気

AERA 2020年9月21日号

著者プロフィールを見る
しいたけ.

しいたけ.

しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

しいたけ.の記事一覧はこちら