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「定員の3割」国立大にAO・推薦で入る時代に? 合格者の共通点は“とがった個性”

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福井しほ,石臥薫子AERA#大学入試
写真:朝日新聞社、兵庫県教育委員会提供(神戸大学)

写真:朝日新聞社、兵庫県教育委員会提供(神戸大学)

 私立大だけでなく国立大でもAO・推薦入試の募集人数が増えている。大学入試改革とコロナ禍のWショックが受験生を襲うなか、狭き門をくぐるための有力な選択肢だ。AERA 2020年5月25日号では「AO・推薦入試」を特集。大学側の期待や合格者の特徴などを紹介する。

【表で見る】「国立全82大学のAO・推薦比率」と「旧帝+3国立のAO・推薦実績」はこちら!

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“とがった学生”を求め始めて、はや5年。東京大学の推薦入試が変わろうとしている。

 東大は3月、2021年度入試から推薦入試の要件を変更すると発表した。これまで1高校から推薦できる人数を男女各1人ずつ、計2人までとしていたのを、計4人(男女各最多で3人)と拡大。例年、100人の定員に対して合格者は70人前後と「定員割れ」状態が続き、募集要件の緩和に踏み込んだ。

「推薦で入学する学生は協調性が高く、リーダーシップもとれることが多い。各学部での評価も高いです。まだ掘り起こせていない、潜在的な学生に出会いたいと思っています」

 そう話すのは、同大副学長の武田洋幸(ひろゆき)さんだ。枠を広げれば、一般入試と同じ顔触れが並ぶ可能性もある。だが、各高校へのアンケートやシミュレーションを経て、4人までなら“らしさ”を残せると確信した。

「入試では多様性が重要だと考えています。今年推薦合格者の内訳を見ても、女子学生が過去最高の45%。地方出身者は約6割いるため、これまでの推薦の基準は成功していると感じています」(武田さん)

 東大だけではない。アエラは、全国の全82国立大のAO・推薦入試を調査。過去5年間で、約6割にあたる49大学がAO・推薦枠を拡大。人数比で14%増えていることがわかった。

 かつては一般入試しかなかった東大や京都大に加え、大阪大304人、東北大151人と難関国立大での増加分が際立つ。

 背景にあるのは、文部科学省が進める大学入試改革“三つ目の柱”と言われる「主体性評価」の実現だ。「主体性」という指標がAO・推薦の意義に沿うこともあり、国立大学協会は15年、AO・推薦などの入学定員に占める割合を全国立大で21年度までに3割にするという目標を公表。AO・推薦の募集枠がじわじわと広がり続けている。

 AO入試は、学校長の推薦がなくても出願できる。一方、推薦入試は学校長の推薦が必要で、大学から指定される指定校推薦と、付属校などから進学できる内部推薦、他に全国から出願できる公募推薦もある。ただし公募推薦の中には学校推薦が必要のない自己推薦もあり、これはほぼAOと同意だ。


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