がん医療にコロナを持ち込まない 「専用外来」「病院分け」患者守る病院の対策 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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がん医療にコロナを持ち込まない 「専用外来」「病院分け」患者守る病院の対策

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がん研有明病院では、新型コロナ対策として、病院の入り口で発熱チェックを行う。異常があれば、院内を通らず、外から「スクリーニング外来」に案内する(撮影/今村拓馬)

がん研有明病院では、新型コロナ対策として、病院の入り口で発熱チェックを行う。異常があれば、院内を通らず、外から「スクリーニング外来」に案内する(撮影/今村拓馬)

AERA 2020年5月18日号より

AERA 2020年5月18日号より

 医療体制がひっ迫する中、がんと闘病する人を新型コロナウイルス感染から守る取り組みが進んでいる。AERA 2020年5月18日号から。

【グラフ】がん治療で新型コロナウイルスの影響を受けている人はどのくらい?

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 医療者と産官学が連携し、がんにまつわる課題解決を目指す「CancerX(キャンサーエックス)」は、4月21日にオンラインイベント「新型コロナ禍の今、がん患者・家族が知りたいこと」を開催。申込者582人のうち、がん治療や手術に影響を受けている人が21.2%にのぼった。

 院内感染が起これば、がんの治療どころではなくなる。がん専門病院では、がん医療にコロナウイルスを持ち込まないための対策を急ピッチで進めている。

 がん研有明病院(東京都江東区)では、職員の新型コロナ感染に伴い、4月20日から手術を通常時より80%減らす難局が続いていた。リスク回避のため2週間自宅待機となった職員が職場に戻り、GWから手術を以前の体制に戻した。

 同院では、すでに4月9日から全ての健診センター業務を休止し、診療科を横断してコロナウイルス感染対策に従事する専任部署「スクリーニング外来」を立ち上げていた。病院入り口で体温を測り、外来診療に訪れるがん患者のうち、3日以内に37度5分以上の熱が出た人、2週間以内に海外渡航歴がある人、感染者への濃厚接触がある人、咳などの症状がある人、味覚嗅覚障害がある人を医師が問診、まず肺のCTを撮る。肺炎像がある場合や先に挙げた症状の2項目以上、あるいは味覚嗅覚障害がある人はPCR検査にまわす流れだ。また、手術予定の全患者に入院直前に肺CT検査を行い、肺炎像がないと確認し入院を受け入れている。

 婦人科が専門で同院健診センター検診部部長の宇津木久仁子医師は、現在、スクリーニング外来で部門間の調整を行う。スクリーニング外来にまわってきたがん患者は、4月末までで90人を数え、全員に肺のCT検査を行い、約40人がPCR検査を受けたという。

「陽性は今のところゼロ。がん患者さんは治療中は人混みを避けるなど、自分を守っていると思います」(宇津木医師)

 がん患者は、抗がん剤治療で白血球が減る時期に熱が出やすい。コロナの影響による発熱かどうかは鑑別しにくい。


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