もし子どもが学校に行けなくなったら、教員やカウンセラーに相談することだ。

「久しぶりに登校したら、ひどく疲れて帰ってきた」「週4日のサッカーも休みになり、子どもの体力の低下を感じる」

 子どもが疲れやすくなっている、と感じる親も多い。教育評論家の親野智可等(おやのちから)さんは、運動不足に加え「コロナ疲れ」もあると言う。日々、不安をかきたてる情報が大量に押し寄せ、「漠然とした不安」がストレスを呼ぶ。取るべき方法は二つある。

 一つは、親子でこの際、徹底的にコロナウイルスについて研究することだ。ウイルスとは何か。なぜ手洗いが必要なのか、など知り尽くせば、いい加減な情報に翻弄されず安心感が得られる。加えて、ポジティブな状況を作ることだ。親子で過去の楽しかったことや達成感を振り返り、「夢」を語り合う。

 諸富教授も、ネガティブな状況を避ける心がけが必要だという。親はイライラしたら5分でもいいから子どもから離れる。コンビニに行くでも、家の近くを歩くでもいい。気持ちが落ち着いたら戻って、子どもと接するようにする。

 不確定で、先の見通せない状況だからこそ、日常の平穏と安心がより重要になる。(編集部・石田かおる、フリーランス記者・宮本さおり、大楽眞衣子)

AERA 2020年4月13日号より抜粋