リアル貯金箱とネット銀行が手を取り合う日は来ない……(イラスト/いぢちひろゆき)
リアル貯金箱とネット銀行が手を取り合う日は来ない……(イラスト/いぢちひろゆき)
ネット銀行で人気なのは住信SBIネット銀行と楽天銀行。いずれもホームページにアクセスすれば懇切丁寧に口座開設まで導いてくれる
ネット銀行で人気なのは住信SBIネット銀行と楽天銀行。いずれもホームページにアクセスすれば懇切丁寧に口座開設まで導いてくれる

「使ってしまう前に給与から天引きで別口座に強制貯金し、手をつけられないように隔離する」のが貯金の基本。そんな習慣を身につけるのにびったりな、ネット銀行の「定額自動入金サービス」をご存じだろうか。

【図版】ネット銀行で貯金をするには?



 アエラ増刊『AERA Money 今さら聞けない貯金の基本』(3月25日発売)から、このサービスについて大事な部分だけ抜粋して紹介する。

■ネット銀行なら金利2倍が当然

 ネット銀行の利点は、店舗がないのでコストがかからない分、金利が高いこと。普通預金の金利も高めで、円定期預金1年物だと0.02%~0.03%は当たり前である。平常時でも、いつもの銀行の2倍だ。
 
 ネット銀行は、コンビニATMなどを通じてお金を引き出す回数が所定の回数を超えると高額な手数料がかかるケースが多い。

 つまり、現金を気軽に引き出しにくいネット銀行を貯金専用口座にすれば、自然とお金が貯まる仕組み作りができるというわけ。貯金を隔離するのにぴったりの場所なのだ。
 
 定額自動入金サービスを利用すれば、毎月の決まった引き落とし日にメインバンクの銀行口座から指定した金額を自動的に引き落とし、ネット銀行の口座に入金してくれる。

 そもそも「貯金下手」な人にありがちなのは、貯金の仕組み自体を作っていないケース。ちょっと手間をかけるだけで自動的に貯まっていくように仕向けるのが貯金のポイントなのである。

 定額自動入金サービスは、1万円以上1000円単位で金額を指定でき、毎月の引き落とし日は5日か27日など、月2日のいずれかから選べるケースが多い。しかも引き落とし手数料は無料。

 メインバンクからネット銀行に自分で振込の手続きをすると振込手数料がかかってしまうことを考えると、ぜひ利用したいサービスだ。

■スマホやパソコンで口座開設できる

 ネット銀行は口座開設も簡単だ。ホームページの口座開設ボタンをクリックして、住所・氏名を入力。あとは、マイナンバーカードや運転免許証など、顔写真付き身分証明書の画像データをスマホの専用アプリなどを使って送信すれば、わざわざ書類を郵送する必要もない。
 
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安住拓哉

安住拓哉

出版社勤務を経て2021年に独立。経済関連記事全般が得意。取材・執筆歴20年以上。雑誌の取材記事の他、単行本のライティングも数多く手掛ける。

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ネット銀行はハッキングが怖い? こんなメリットも