石見陽(いわみ・よう)/1974年生まれ。メドピア代表取締役社長、CEO。医師・医学博士(撮影/写真部・松永卓也)
石見陽(いわみ・よう)/1974年生まれ。メドピア代表取締役社長、CEO。医師・医学博士(撮影/写真部・松永卓也)

 新しい働き方が問われているのは医師も同じだ。昨今、起業する医師が増えており、領域を超えた活躍が目立つように、今後は医師の働き方には多極化がカギになるという。医師専用コミュニティーサイト、メドピアの社長で医師の石見陽さんが語った。AERA2020年3月2日号から。

【医師573人アンケート】もう「エリート」じゃない…激務に疲弊する医師の姿が浮き彫りに!

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 医師という職業は人の生死に関わる、世に必須の仕事です。医療チームのトップとしての医師の重要性が薄れる日は絶対に来ないでしょう。また、医師になれるのは受験戦争を勝ち抜いてきた人たちです。医師はホワイトカラーだと考える人も多いでしょう。

 現役医師573人のアンケートで意外だったことの一つは、半数の医師が「医師は成功者とは思わない」と考えていること。「疲弊するまで働く」「ブルーカラーなので」「3Kです」という自虐的な言葉が目立ちました。

「ホワイトカラーのはずなのに過酷な労働を強いられ割が合わない」。そんなギャップが回答に表れているのでしょう。私も研修医の初期は実質時給200円でしたから(笑)。

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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