被災地のリンゴ1.5トンが猛スピードで完売 背景にシェフたちの「素敵な動き」 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)
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被災地のリンゴ1.5トンが猛スピードで完売 背景にシェフたちの「素敵な動き」

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村山恵二AERA
台風19号で氾濫した千曲川の支流・浅川の堤防。浸水の影響で木から落ちたリンゴが転がっていた/2019年10月19日、長野市で(写真:徳永虎千代さん提供)

台風19号で氾濫した千曲川の支流・浅川の堤防。浸水の影響で木から落ちたリンゴが転がっていた/2019年10月19日、長野市で(写真:徳永虎千代さん提供)

(左上から時計回り)【レストランシェフ、パティシエール】神谷隆幸さん(41)、クレールマリさん(29)/【料理人兼主夫、ブロガー】石川雄一郎さん(38)/【フルプロ農園園主】徳永虎千代さん(27)/【ビビッドガーデン社長】秋元里奈さん(29)[写真:本人提供]

(左上から時計回り)【レストランシェフ、パティシエール】神谷隆幸さん(41)、クレールマリさん(29)/【料理人兼主夫、ブロガー】石川雄一郎さん(38)/【フルプロ農園園主】徳永虎千代さん(27)/【ビビッドガーデン社長】秋元里奈さん(29)[写真:本人提供]

 一人のシェフが被災地のために起こした行動が、周囲を巻き込んだムーブメントになっている。南仏カーニュでフランス料理店を経営する愛知県出身のシェフ、神谷隆幸さん(41)は昨年秋、台風19号で被災した農家を支援するため、被災した農家からリンゴを買った人に無料でリンゴの焼き菓子「タルトタタン」のレシピを提供する活動を開始。この動きに賛同する料理人やパティシエが、同様の方法で農家を支援し始め、ネット上では「#被災地農家応援レシピ」というハッシュタグも生まれた。神谷さんは昨年11月からは、志を同じくするシェフら15人で「#Cook ForJapan」を結成し、活動を続けている。AERA 2020年1月27日号では、食を通じた被災地支援の動きを紹介した。

【美味しく食べて被災農家を支援 「#CookForJapan」特選レシピ20はこちら】

※前編「最初は『タルトタタン』 仏在住のシェフから広まった“被災地農家支援レシピ”」より続く

*  *  *
 神谷さんらの一連の動きを「#被災地農家応援レシピが始まった経緯」「投稿していただいているメニュー」など、ウェブ上に分かりやすくまとめて支えている人がいる。東京の「土佐しらす食堂二万匹」の料理人兼主夫、石川雄一郎さん(38)だ。千葉県出身で、台風被害にショックを受けていた。

 10月24日に神谷さんのツイートを見て「素敵な動きだ」と思い、自発的にまとめ始めた。日に2~4時間、作業を続け、これまでに公開されたレシピは100を超えた。自らも「カブとリンゴのサラダ」などのレシピを公開している。

「料理人が現地に行かなくても支援できることに、これからの料理人の可能性を感じました」(石川さん)

 農家のオンライン販売所「食べチョク」を運営するビビッドガーデン(本社・東京)は台風の後、被災した生産者の食材を手数料ゼロで販売することで、被災した農家を支援した。社長の秋元里奈さん(29)は「できることは最大限の販路拡大と売り上げ貢献だと考えた」からだと言う。

 長野市のリンゴ産地、「アップルライン」でフルプロ農園を経営する徳永虎千代さん(27)は、4ヘクタールのリンゴ畑の大部分が浸水し、出荷を見込んでいた50トンを失った。だが、被災を免れた1.5トンは、食べチョクを通じて2週間で完売した。


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