「教わったことも教えたこともないプログラミング教育」を理解してもらうための3つの方法

連載「61歳の新入社員 元校長のプログラミング教育奮闘記」

小学校の先生の強みを生かそう(istock)
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小学校の先生の強みを生かそう(istock)

 61歳で公立小学校の校長を定年退職した福田晴一さんが「新入社員」として入社したのはIT業界だった! 転職のキーワードは「プログラミング教育」。全国を教員研修で回っているうちに63歳となった。小学校プログラミング教育必修化まで半年と迫り、保護者も含めた関係者のフェーズが変わってきた。前回に続き、夏休みに全国を回る中からのトピックを取り上げたい。

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 この夏休み、東京某区の中学校PTA連合会より「小学校でプログラミング教育が始まると聞いていますが、現状を知りたい」との問い合わせがあり、8月末に区内の各中学校のPTA会長をはじめとする役員の方々を対象に、レクチャーと体験会を開催した。私の研修のメインは小学校の教育関係者であるが、それ以外の方でもこのように関心をもっていただけるのはやはり嬉しい。

 この夏休みは教育関係者でない一般の親御さんたちがプログラミングを話題にしているのをあちこちで聞いた。

 ・小学校六年生のお子さんをもつお母さん。「うちの子は受験をしないので、ボーッと過ごさせるよりプログラミング教室でも行かせようかと思っています」
 ・高学年のお子さんをもつ「おやじの会」のパパさん。「これからは、英語教室よりプログラミング教室ですよ」との強い進言、等々。

「今ひとつ盛り上がらない」と言われてきたプログラミング教育だが、小学校でのプログラミング必修化全面実施を約半年後に控え、いささかフェーズは変わってきた感がある。小学校プログラミング教育の認知度は確実に高まっているのだ。

 ただ個人的な推測だが、その情報源はテレビや雑誌、SNS、街中や電車内の看板や広告など学校以外からのものではないかと思う。

 教員研修を進めている者としては皮肉に感じざるを得ない。先ほどの保護者の発言の裏側には残念ながら「学校教育への期待薄」も読み取れる。その中には「学校からの情報の少なさ」だけではなく、「ただでさえ先生は忙しいのに、これ以上先生方へ期待をかけて負担増になるのも如何なものか……」といった忖度もあるのかもしれない。

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保護者の切実な思いが伝わってくる

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