アホに時間を空費させない ビジネスパーソンに効く5カ条(AERA 6月3日号より)
アホに時間を空費させない ビジネスパーソンに効く5カ条(AERA 6月3日号より)
日本テレビ提供
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 シリーズ累計75万部を超すベストセラー『頭に来てもアホとは戦うな!』が、今春ドラマ化された。著者の田村耕太郎さんは、「アホ」な輩たちへの共通の対処法として、「人生は思い通りにならない」「そんなもんなんだ」という思うことが大切だと話す。そのうえで、アホに時間を空費させない5カ条を教えてくれた。

【ドラマ『頭に来てもアホとは戦うな!』のポスターはこちら】

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「人生は思い通りにならない」ことを前提に、この時期「ビジネスパーソンに効く5カ条」をあげてもらった。それは、「観察力を持つ」「地道に努力を積み重ねる」「自分を見失わない」「タイムコストを考える」「結果を出したら休む」の五つだ。

 観察力とは、ビジネスの対象(相手)を観察する力。自分を観察する力のことでもある。

「自分と向き合って深く自分を知っていく。そして、目的のために相手をしっかり観察する。それから戦略を立てます」

 ドラマで、相手の迷惑をちっとも気にしない 片岡信二(東幹久)に、谷村小太郎(知念侑李)は自分の魂が抜けたかのような「幽体離脱」をして相手の気をそらし、難を逃れた。

「つまり、『観察力』です。すっと霊魂のように自分から抜け出して、上下左右、八方から自分を見る。すると、こんなことで怒っているのかと冷静になれるし、恥ずかしくなってくるんです。ささいなことで口うるさくなっているとか、相手にしなくてもいい人を相手にしているとか。身をもってわかります。これができるようになるには時間はかかりますが、会社だけでなく日常生活でも使えますよ」

 二つ目の「地道に努力を積み重ねる」ことは、「観察力を持つ」とセットにして意識したい。

「この二つがほとんどの人にできていないんです。ビジネスの対象をしっかり観察して地道な努力を重ねると、すべての仕事がうまくいかなくても、うまくいく精度が高まります。何より、目標に向かって観察するなど努力を積み重ねるプロセス自体が、本当の充実感につながると思います。うまくいかないことが前提の世の中で、本当の充実感を得るためにこの方法はビジネスパーソンの皆さんにお伝えしたいですね」

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