メンバー4人で「ボヘミアン・ラプソディ」のコーラスを録音する (c)2018 Twentieth Century Fox
メンバー4人で「ボヘミアン・ラプソディ」のコーラスを録音する (c)2018 Twentieth Century Fox

 2018年11月の公開からロングヒット中の映画「ボヘミアン・ラプソディ」。クイーンの人気も再燃した。彼らの楽曲を英語らしく歌うのに、うってつけのカラオケがある。

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 この映画に欠かせない要素が「歌」だろう。通信カラオケDAMの第一興商によれば、映画の公開以来、洋楽ランキング上位をクイーンの楽曲が占めている状態という。

 せっかくなら少しでもうまく歌いたい。どうしたらいいのか。

 洋楽カラオケと言えば、英語の上に振られる「カタカナ」が補助となるが、実はこの「カタカナルビ」が進化している。

 東洋大学の湯舟英一教授とビッグアップルカンパニー社が共同開発したNipponglish(ニッポングリッシュ)という英語発音表記システムを利用したカラオケなら、英語が苦手な人でも周りが聞きほれるような洋楽カラオケができるのだ。

 ニッポングリッシュは、簡単に言うと、ネイティブのように発音するためのカナ表記のこと。

 例えば映画でも使われているクイーンの曲「Don’t Stop Me Now」。サビのI wanna make a supersonic man out of youというフレーズは、通常バージョンのカラオケのルビはこう。

 アイ ワナ メイク ア スーパーソニック マン アウト オブ ユー

 これがニッポングリッシュ版ではこうなる。

 アイ ワナ メイカ スーパソーニク マ ナウロ ユー

 ルビは単語単位で決められているのではなく、その時々で、アーティストの歌い方とリズムにあわせてもっとも再現性が高いものが振られるという。同じbabyでも、ベイビー、ベビ、ベイビ、などその都度、リズムが異なるからだ。

 発音というと、LとRの区別やthの音など、ひとつの単語の中で注目しがちだが、それよりも単語同士のつながり(リンキング)を意識したほうが伝わりやすい英語になる、と湯舟教授は説明する。

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