小学校の「プログラミング教育」と「調理実習」の意外な関係

連載「61歳の新入社員 元校長のプログラミング教育奮闘記」

ドローンでの宅配の様子(「ソサエティ5.0」の動画から)※動画の視聴は下記リンクをクリックしてくださいhttps://www.gov-online.go.jp/cam/s5/
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ドローンでの宅配の様子(「ソサエティ5...

 61歳で公立小学校の校長を定年退職した福田晴一さんが「新入社員」として入社したのはIT業界だった! 転職のキーワードは「プログラミング教育」。校長を務めた小学校が「プログラミンク教育推進校」だった福田さんは、指導教員育成の重要性に気づいていた。現在のボスと出会った福田さんが次に始めたのが……。福田さん奮闘の日々をお届けします。

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 私が勤務する「みんなのコード」では、2020年度の小学校プログラミング教育必修化に向けて、全国各地の教育委員会と連携し、プログラミング指導教員の育成に取り組んでいる。私が昨年担当したのは、北は宮城県から、南は福岡県に至る十数都市だ。まずは先生方にプログラミング教育について興味・関心を持ってもらわなければ何も始まらない。そのための研修会は毎回真剣勝負だ。ここでは、その研修会の一例を挙げる。

 小学校教員の研修会は、夏休み等でなければ、おおむね平日の午後に地域の教育センター等に集まり開催される。参加する先生は、自分の授業を他の先生に託して出席するので、それなりにその研修会の価値が感じられないと疲弊だけが残ってしまう。これは、私自身の経験からも容易に推察されることだ。

 講師として前面に立つと、「これから、プログラミング教育が始まる。頑張らねば……」と意欲が伝わってくる先生は比較的に若い男性で、それも参加者の一部である。多くの先生からは「また、面倒な取り組みがおりてきたもんだ……」的な“ネガティブオーラ”がひしひしと伝わってくる。

 それもそのはすである。

 ここ数年の小学校現場は「教わったことがない、教えたことがない、でもやらなきゃ」の現実がてんこ盛り。代表的なものは「英語」と「道徳」だ。

 英語が「小学校の教科」となったからには「聞く・話す・読む・書く」の4技能の定着を評価して数値等の評定として、担任は示さなくてはならない。道徳は「特別な教科」の扱いなので、数値評定ではないにしても、所見として取り組みの様子を表出しなくてはならない。つまり、今以上に取り組むべき仕事が増え、多忙感がのしかかる中の「プログラミンク教育の導入」だから、容易に小学校教員の心情は読み取れる。

 しかし、次世代を担う子どもたちの安心で豊かな生活を考えた時「コンピュータやネットワークなしでは成り立たない社会であること」と「コンピュータそのものの特性を理解し適切に活用することが求められる社会であること」を理解した上で、教育に携わらなければならないことを、先生に説かなければならない。

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