ゲームは、検索エンジンでどちらの言葉のヒット数が多いかを当てる「グーグルクイズ」をチョイス。最後の問題で正解ポイントを大幅に増やし、「えー、今までのは何だったの」とツッコまれる→盛り上がる→いよっ、名幹事!という流れも抜かりなくシミュレートした。

 こうして迎えた「究極の宴会」当日。デスクとチーフデザイナーが15分も前に店に来て勝手に飲み始めたものの、「はいはい、本番!」となんとか仕切り直して編集長あいさつでスタート。ちょっと「ご歓談」して、自己紹介ターイム! 1人1~2分を想定していたが、端っこに座ってもらったしゃべくりデスクからスタートしたのが間違いだった。無駄におもしろい自己紹介に、事前に参加者に知らせていた宴会の盛り上げワード「(大げさな)なるほど!」などを駆使した質問やツッコミが相次ぐ事態に。気がつけば10分経過。その後も自己紹介が盛り上がり、全員終わったころには、えー。もうコースのデザートが運ばれてきた。

 大慌てでクイズを消化したところで、ちょうどタイムアップ。シメの挨拶もなしで宴会終了だ。だめじゃん!

 前出の『ハーバード流宴会術』の著者で、超短期集中英会話合宿の「イングリッシュブートキャンプ」主宰者でもある児玉さんは言う。

「人が集うことで、思いがけないパワーが発掘されるのは、宴会も合宿も同じ。名幹事の采配で、もっと飲みニケーションが注目されるといいですね」

 うへ。次はがんばります。(ライター・福光恵)

AERA 2018年12月3日号