γ─オリザノールには、動物性脂肪への欲求を抑える働きがあることもわかった。動物性脂肪を好み、肥満状態になったマウスに玄米の粉末を混ぜたエサを与えたところ、時間の経過とともにマウスは高動物性脂肪のエサを好まなくなったという。メタボリックシンドロームの男性を対象にした臨床試験でも、玄米食を続けることで、ジャンクフードやファストフードを敬遠するようになる効果が実証された。

「玄米は抗メタボ食だと言えるでしょう」(益崎教授)

(編集部・川口穣)

※AERA 2018年11月19日号より抜粋

著者プロフィールを見る
川口穣

川口穣

ノンフィクションライター、AERA記者。著書『防災アプリ特務機関NERV 最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年』(平凡社)で第21回新潮ドキュメント賞候補。宮城県石巻市の災害公営住宅向け無料情報紙「石巻復興きずな新聞」副編集長も務める。

川口穣の記事一覧はこちら