音声も画像も映像も簡単に加工ができる時代。一見しただけではわからない巧妙なフェイクも多い。たとえば昨年、ワシントン大学の研究チームが発表したオバマ前米大統領の「フェイク動画」が世の中を驚かせた。音声を機械学習させ、映像から口元の動きも同期させることで、まるで本人がしゃべったかのように、虚偽の内容をしゃべらせることができるというものだ。

「こうした技術が悪用されたら、戦争にすら発展しかねない。映像でフェイクの解析をするより早く拡散されてしまうでしょう。ウソをいかに早く発見して、注意を促す配信ができるかも重要。単純に弾くだけでなく、デマを注意喚起する配信もしています」

(編集部・高橋有紀)

AERA 6月11日号より抜粋