映画に主演した生田斗真と瑛太は、難しい役柄にどう挑んだのか(※写真はイメージ)
映画に主演した生田斗真と瑛太は、難しい役柄にどう挑んだのか(※写真はイメージ)

 生田斗真と瑛太が、映画「友罪」に主演する。過去に連続児童殺傷事件を起こした元殺人犯と、その友人という難しい役柄。二人はどう挑んだのか。

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──衝撃的な作品でした。生田さんは、とある事件をきっかけにジャーナリストを辞め町工場で働く益田、瑛太さんは過去に連続児童殺傷事件を起こした「少年A」ではないかと疑われる鈴木を演じましたが、台本を読んだとき、いかがでしたか?

生田:クランクイン前に「映画館の椅子から立てなくなるような作品になる」と言ったのですが、完成したものを見て実際にそうなったと思います。原作の薬丸岳さんの小説はもともと読んでいて、「これは映像として残すべき作品だ」と個人的にも思っていたんです。でも、あの「少年A」を題材にした作品だけに、絶対に賛否両論あると思いますし、問題作になることは間違いない。それでも批判を恐れず、映画化するため力を尽くす瀬々敬久監督やスタッフの皆さんの強い覚悟をまず感じました。

瑛太:過去に償いきれない罪を犯した人間を演じるということで、正直葛藤はありました。でも同じくらい、興味も湧いた。どうして今、少年Aを題材としたこの作品を撮る意味があるのか、瀬々監督に話を伺ってみたいなと思いました。そして自分は俳優として、この映画を通じて世の中にどんなメッセージや希望を届けられるのかということを考えましたね。

──劇中では、それぞれが「過去に犯した罪」に苦しみながら、互いの友情を深めていきますが、演ずる上で意識したことはありますか?

生田:劇中で、益田が鈴木にそうしたように、僕自身も毎日ひたすら瑛太のことを考えていました。やはり瑛太が演じる鈴木はかなり特殊な役だし、いまいち感情を読み取れないので……。だから反対に僕は、なるべく飾らないように、愛情も怒りも素直に出すようにしていました。そのためには相手のことを真っすぐ見ていないと、感情が湧いてこないんですよね。

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