30代はリスクをとりつつ長期投資に耐えるものを選びたい
30代はリスクをとりつつ長期投資に耐えるものを選びたい
40代は日本株を軸にバランスよく組み合わせたい
40代は日本株を軸にバランスよく組み合わせたい
50代は投資対象を絞る。多少のリスクは可
50代は投資対象を絞る。多少のリスクは可

 資産運用を始めよう、手始めに投資信託に挑戦してみよう……と思い立ったビギナーが最初にぶちあたる壁が、「どれを買えばいいのか?」。アエラ増刊「つみたてNISAとiDeco入門」で紹介した、“年齢に応じたリスクを取りつつ無理なく増やせる投信”について紹介する。選者とコメントは経済ジャーナリストの田嶋智太郎氏。

【40代、50代のおすすめ投資信託は?】

■30代は多少の失敗OK 「ひふみプラス」の組み入れ銘柄に要注目

 まだまだ夢や希望に燃え、多少の失敗も許される30代の積み立て投資は、一口に言えば「よりアクティブに攻めたい」。過去の運用成績が秀でているものをはじめ、向こう30~40年、比較的安心して向き合えるものを選んでおくことが肝心だろう。特に「ひふみプラス」は投資対象として選定された銘柄の独自性に注目。その銘柄選択からもさまざまなことが学べるはずであるし、場合によってはそこから個別銘柄への投資に転換させてみるのも一法ではないか。

■経済的余裕がなかなか生まれない40代 バランス重視で乗り切る

 老後資金の準備にはまだ十分時間があるものの、子育て中などでは意外なほど経済的な余裕を見いだしにくいのが40代である。軸となるのは日本株を全体の45%組み入れるタイプで、ほかに日本債券と外国株式・債券を25%ずつ組み入れたらバランスのいい運用が目指せる。楽天投信のインデックス型は「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」に投資するもので、それだけで全世界の大型株・中型株・小型株をカバーできる優れモノだ。

■50代でも怖がり過ぎない 「日本株と米国株」など対象を絞ったチョイスを

 30代、40代よりは運用期間が短めであることを考慮すると、いたずらに投資対象を分散しすぎず、日本株や米国株などにある程度絞りたい。楽天投信のインデックス型は「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」をひたすら買い続けることで、投資可能な米国株のほぼ100%をカバーできる。なお、50代だからといってアクティブ型には手出し無用ということもない。むしろ、50代はそれまでに築いた他の資産との兼ね合いで考えたい。

(経済ジャーナリスト・田嶋智太郎)

※AERA増刊『老後資金が1000万円貯まる! つみたてNISAとiDeco入門』より