「AERA 2014年11月10日号」当時まだ19歳の羽生結弦 撮影・坂田栄一郎。羽生の激闘のすべてを追いかけた「AERA増刊 羽生結弦」(定価980円)が好評発売中
「AERA 2014年11月10日号」当時まだ19歳の羽生結弦 撮影・坂田栄一郎。羽生の激闘のすべてを追いかけた「AERA増刊 羽生結弦」(定価980円)が好評発売中

 ケガを乗り越え、見事に五輪2連覇を果たした、フィギュアスケート羽生結弦。「絶対王者」と呼ばれるその滑りに、世界中が魅了された。

【写真】まさに胸キュンの瞬間!平昌五輪での羽生結弦

 約3年前の「AREA 2014年11月10日号」で、当時19歳の羽生が表紙を飾っている。

「去年と同じ自分ではいたくない。今年の自分で勝ちにいきます」

 インタビューでの羽生の言葉だ。その頃の羽生は、ソチ五輪で金メダルを獲得後、世界選手権、グランプリファイナルでも優勝していた。その輝かしい功績も、羽生にとっては「過去の栄光」。そう言い切れるのが彼の強さだ。

 当時のインタビューをそのままに掲載する。

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 自らを何かに例えるなら、「漫画やアニメに出てくる熱血系のアスリート」。

 カナダのトロントに練習拠点を置くのも、競技に専念するためだ。

「ナイアガラの滝が近いけど行ってない。ダウンタウンも。他のことに体力を使うよりこういう生活のほうがいいんです」

 だが、ソチ五輪で日本男子フィギュアに初の金メダルをもたらした19歳を世間が放っておくわけがない。取材やイベントでたびたび帰国。表紙撮影の日も、朝から分刻みのスケジュールをこなした。

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