社会起業家にとって避けては通れないのが、企業と社会の利益を両立すること。どう向き合えばいいのか。企業の立場から社会貢献のあり方を模索してきたヤフー社会貢献事業本部長の妹尾正仁さんに聞いた。
企業のCSR(社会的責任/Corporate Social Responsibility)という言葉はすっかり定着しました。企業が社員のボランティア活動を支援したり、本業での利益の一部をNGOやNPOへの寄付や助成にあてたりする事例も少なくありません。
しかし、ヤフーのCSRの考え方は少し違います。
私たちは「社会課題の解決自体が本業である」と位置づけているからです。ITの力で人々の困りごとを解決する「課題解決エンジン」である。それがヤフーの存在意義であり、ミッションだという考え方です。
当社は課題解決そのものが会社のミッションなので、社内のあちこちからもどんどんアイデアが上がってきます。
特にヤフーらしい事例を三つ紹介したいと思います。