野宿者が凍死…ホームレスの現実「知った以上、変えたい」 支援する男性 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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野宿者が凍死…ホームレスの現実「知った以上、変えたい」 支援する男性

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渡辺豪AERA
一般社団法人つくろい東京ファンド 稲葉剛(48)/「困っている人との対話を通してしか、本当に必要な事業は生まれない」が信条。2014年、東京都中野区に空き家を利用した生活困窮者のための個室シェルター「つくろいハウス」を開設。現在は都内4区に23部屋(撮影/編集部・渡辺豪)

一般社団法人つくろい東京ファンド 稲葉剛(48)/「困っている人との対話を通してしか、本当に必要な事業は生まれない」が信条。2014年、東京都中野区に空き家を利用した生活困窮者のための個室シェルター「つくろいハウス」を開設。現在は都内4区に23部屋(撮影/編集部・渡辺豪)

 15年度以降は立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科の特任准教授も務める。社会起業家を目指す人材を育成する立場だが、「ソーシャルビジネス万能論」には否定的だ。

「特に貧困問題は社会構造に根差したもので、一つの民間プロジェクトで解決することはあり得ません。民間は行政の貧困対策の改善を促す役割を担う。それが、問題解決に向かう一番の近道だと考えています」

 02年に成立したホームレス自立支援法も、17年4月に成立した改正住宅セーフティーネット法も、稲葉さんたち民間の支援活動が先行モデルとなって、法制化を後押しした。

23年間の支援活動。出会った人々との関係性の変化に励まされるという。

 ホームレス経験者の仕事と居場所をつくる目的で、17年4月、東京都練馬区に「カフェ潮の路」を開店。オープン初日に、かつて路上生活をしていた87歳の男性がスーツ姿でやってきた。

「今度は自分が応援したい」

 そんな気持ちがストレートに伝わった。稲葉さんの言葉に、実感がこもる。

「私たちはみんな、支え合って生きています」

(編集部・渡辺豪)

AERA 2018年2月5日号


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