映画「私たちの幸せな時間」の人生に絶望した死刑囚、「義兄弟 SECRET REUNION」の北朝鮮工作員、「世界で一番いとしい君へ」の難病の息子を抱える父親など、一作ごとに表情を変えて難役に挑んできた。

 一方、素顔やプライベートは明かさず、ファンからは「ミステリアス」と評されることも。

 韓国はSNSが盛んな国だが、ドンウォンは一切、SNSを使っていない。

「僕は性格的に、SNSというものが合わないんです(笑)」

 だからと言って、プライベートを完全に隠しているというわけではない。

「以前は周りの目が気になって、レストランで個室を予約することもありました。でもいまは、気にならなくなりました。30歳を過ぎて、周りが僕に『大人の俳優』として接してくださるようになったので、心地よく感じています」

 元祖「花美男(イケメン)」も36歳。目指すのは、「時代よりも、年を重ねる自分に合わせて成長する役者」だ。来年は、日本のアニメをベースに南北統一問題を描く韓国映画「人狼 JIN-ROH(原題)」を始め、3作の公開が予定されている。(ライター・桑畑優香)

AERA 2017年12月4日号