妻を怒らせないための“非勝三原則”とは(※写真はイメージ)
妻を怒らせないための“非勝三原則”とは(※写真はイメージ)

 夫婦生活の中で、ふとしたことで妻の怒りを買ってしまう夫も少なくないのでは。夫婦が円満に暮らすための秘訣を、全国亭主関白協会・天野周一会長に聞いた。

*  *  *

 妻を怒らせるのは「亭主力」がないからです。協会の「亭主関白」は、妻が天皇で、その下の関白が夫という意味。妻の意向が絶対なんです。

 夫婦ゲンカなんてありえない。妻に反論したら5倍、10倍になって返ってきますよ。協会が掲げる原則の一つに「非勝(ひかつ)三原則」があります。

「(妻には)勝たない 勝てない 勝ちたくない」。争わないことが真の勇者であり勝者なんです。と、いうことにしています。よく男性が勘違いしますが、職場と家庭は違うんです。いくら社会的地位があっても家では妻が上司。結婚は人間の格を上げるための修行の場です。無我の境地、高みを目指すのです。

 あのね、我々だってここまでくるのに、血の雨を降らせてきましたよ(笑)。でも、他人同士が一つ屋根の下に暮らして、性的な結びつき、男女の情熱が薄れて、平和を維持していくためには、楽しむことが必要でしょ? 協会で開いている「花婿大学」では、若い男性たちに結婚の夢とリアルを面白おかしく話しています。2014年からは「継婚式」も提唱しています。結婚生活の節目に、夫婦がお互いを見つめ合い、許し合う儀式です。「ありがとう」「ごめんなさい」「愛してる」を男がちゃんと言わなきゃね。妻の顔は夫の通知表。笑顔でいてもらう役目が夫にある。うちの「亭主関白道」十段者にもなると、妻の前で気配まで消しますからね。ソファと一体化するらしいですから。1回、粗大ごみと間違えて捨てられそうになった「生き仏」です。(構成/編集部・渡部薫)

AERA 2017年12月4日号より抜粋