福田充徳(ふくだ・みつのり)/1975年、京都市左京区出身。幼なじみの徳井義実さんと「チュートリアル」を結成。2006年、「M-1グランプリ」で優勝。京都のおすすめスポットは河原町。学生時代によく行っていたそう(撮影/遠崎智宏)
福田充徳(ふくだ・みつのり)/1975年、京都市左京区出身。幼なじみの徳井義実さんと「チュートリアル」を結成。2006年、「M-1グランプリ」で優勝。京都のおすすめスポットは河原町。学生時代によく行っていたそう(撮影/遠崎智宏)

 吉本芸人といえば、コテコテの大阪、ナニワトークというイメージが強い。でも、京都生まれの芸人さんもいて、はんなりと違うのだ。チュートリアルの福田充徳さんに京都人のマインド、うまく付き合う方法を聞いた。

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 京都人は「関西人ですか?」って聞かれたら、絶対「京都です」って答えます。大阪とかと一緒にされたくないんですね(笑)。いつごろからそういう意識が芽生えるんでしょうねえ。

 言葉も違いますからね。京都はやっぱり柔らかいですよね。大阪弁を聞くと「きついわあ、怖いわあ」って思いますよ。仕事柄「なんでやねん!」とか言いますけど、京都住んでるときは言ったことないですもん。

 お笑いの世界でも、話すと「あ、この人、京都かな」ってわかります。一般的にあんまり押しが強くない。もちろん仕事ですからいくときはいきますけど、あんまり出過ぎてると思われるのはいややな、と。そういうのをよしとしないのが、子どものころからの感覚なんですね。男女問わず一見さんが得意でなく、あまり自分をオープンにしない。開いてしまえば優しいんですけど、開くまでは大変なんです。

 それに京都人のマインドは「はっきり言わない」。相方の徳井とは幼なじみなんで、うちのコンビ、ケンカしたことないですもん。「やめて」と言わずに「ほか、どんなあるかなあ」と言うのが京都人。子どもが走り回ってるときに「まあ、元気やねえ」って言ったらそれはイヤミなんだから気づいてね、ということ。大阪は「おとなしさして!」って言うでしょうけど。のみ込むというよりは言いたくないんです。「やめて」はこっちも言いたくないし、向こうもいやな気持ちになるから。意地悪で言ってるんじゃないです。そういうマインドなんですね、京都は。

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