7月の七夕時期に行った「占いフェス」は来場者数が3日間で1万3千人。前回1月の5千人に比べても大幅に増えた。過去2回は入場無料で協賛もついていない。今は、ザッパラスが考える「占いフェスはこういうもの」という形をつくっていく時期なのだという。

「占いは関係ないという人たちにも、例えばエステみたいなもの、スイーツを食べに行くようなものなんだという感覚をつかんでもらいたい」(玉置さん)

「占いTV」もライトなユーザーを増やす試みである。芸能人、文化人、占い師が出演し、話題のニュースを占ったり、視聴者の悩みを解決していく視聴無料のインターネット放送局だ。

「デジタルコンテンツ利用者に、なぜ電話占いではなくデジタルを使うのかを聞いたら、『否定されたくない』という答えが多かった。テレビで放送する占いでは、登場者が肯定されていくさまを伝えられたらいいと思っています」(同)

 同じく占いを主軸としたデジタルコンテンツを扱うメディア工房でも新しい挑戦は始まった。

「AR・VRに着目し、他国法人との協業案件も含め鋭意推進中です」

 メディア工房代表取締役社長の長沢一男さんは言う。

「恋愛で悩んでいるといってもその背後にはいろいろな感情がある。自分自身が何について悩んでいるのか理解していたらいいですが、なかなか難しい。人間の悩みを整理しながら、最先端テクノロジーを活用して本質に入っていくことはできないか、占いを通して模索しているところなんです」(長沢さん)

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