新垣:確かにそうですよね。あの頃はずっと処置室にこもりきりで、煮詰まってくると柳葉さんや勝村さんが笑わせてくださった。おかげで一気に雰囲気が和んで、撮影がスムーズに進んで。今度は私たちがその役割をやらなくちゃ。

山下:当たり前だと思っていたことが当たり前じゃなかったことを、7年たったいま、感じられるようになったよね。ありがたいことです。

戸田:先輩と後輩に挟まれた私たち5人がどう変化し、成長していくのかも、今回の大きな見どころ、ですよね。

山下:僕ら自身もこの7年間、それぞれが違う現場で戦って、「代表作」と言えるものを手に入れることができました。それって素晴らしいことだと思う。その5人が胸を張って再集結して作るドラマですから、僕自身もとても楽しみにしています。

●役に向き合って緊張

──「コード・ブルー」という作品は、みなさんの役者人生にどんなものをもたらしたのでしょうか。

戸田:役者としての「スタートライン」を与えてくれた作品ですね。「役作りってこういうふうにやるんだ」とか「コミュニケーションってこう取るのか」とか、役者としての土台を教えてもらった現場でした。この作品だったからこそ、役者としてきちんとしたスタートが切れたんだと思っています。今回、いただいた台本で私が演じる「緋山(ひやま)」という役柄と久しぶりに向き合って、ちょっと緊張してしまいました。正直なところ、また彼女に戻れるのか、ちゃんと演じられるのか、不安も感じていて。再び彼女を演じられるうれしさも懐かしさもあるけれど、緋山という役は私の役者人生を切り開いた大切な役だから、また本気で向き合うのだと思うと、どうしても緊張してしまうんです。

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