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前川喜平はウソつきか? インタビューで答えた“総理と加計の関係”

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by 澤田晃宏 (更新 )

前川喜平(まえかわ・きへい)/東京大学法学部卒業後、1979年に文部省(現・文部科学省)入省。2017年1月、天下り問題を受け事務次官を引責辞任した(撮影/澤田晃宏)

前川喜平(まえかわ・きへい)/東京大学法学部卒業後、1979年に文部省(現・文部科学省)入省。2017年1月、天下り問題を受け事務次官を引責辞任した(撮影/澤田晃宏)

「出会い系バーはテレビのドキュメンタリー番組で知った。経済的に困窮した女性が朝まで居場所代わりに使ったり、そこで見つけた男性客に体を売ってお金を稼いだりしている実態は衝撃的だった。実際に生の声を聞きたくて足を運び始めた」

 多いときは週に1度のペースで店に通い、女性たちの身の上話に耳を傾けた。女性たちの多くが、両親の離婚や学校の中退を経験していることを知った。

「この状態を何とかしなければという思いは、仕事の姿勢にも影響した。高校無償化や大学の給付型奨学金などに積極的に取り組んだ。私は貧困問題が日本の一番の問題だと思っている」

 前川さんは辞任後、二つの夜間中学校の先生、子どもの貧困・中退対策として土曜日に学習支援を行う団体の先生として、三つのボランティア活動をしている。最近、子どもたちに因数分解をわかりやすく教えるため、『とってもやさしい数学』という学習参考書も買った。

●官邸が人事権を掌握

 菅義偉官房長官が「怪文書みたいな文書」とする文書について、「報道に出た文書の出どころはわからない」と前置きした上で、前川さんはこう話した。

「私が現職時代に担当課の職員から受け取った文書と、朝日新聞が報じた文書は同じもの。日付や名前が入っていないことなどから怪文書呼ばわりされたが、あれは部下が上司に説明するためのレク用の資料です。部下が目の前の幹部に見せながら説明する、その場限りの資料。名前や日付が入ることはない。霞が関で働く人であれば、あれを怪文書と言う人はいない。加計学園の獣医学部新設に関する文書は、非常に歪められた行政の実態を示す文書だ」

 森友学園の国有地売却問題、加計学園の獣医学部新設などで、官僚の忖度が注目されて久しい。歪められた行政の実態とは、一体どういうことなのか。

「獣医学部新設の設置認可は文科大臣に与えられた権限だが、新設を認めてこなかったのだから国民に新たなニーズを説明しなければならない。しかし、獣医学部新設が必要という新たな根拠を示すよう再三、内閣府に求めたが、それを示すこともなく、ただ2018年4月開学が大前提でスケジュールを作れという無理難題。内閣府の性急さ、強硬さは尋常ではなかった」


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