アニメーター12人が「定時帰り・土日休み」で作った長編アニメ「夜明け告げるルーのうた」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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アニメーター12人が「定時帰り・土日休み」で作った長編アニメ「夜明け告げるルーのうた」

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長倉克枝AERA#働き方
湯浅政明(ゆあさ・まさあき)/1965年生まれ。九州産業大学芸術学部卒業。初監督映画「マインド・ゲーム」(2004年)で文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞(撮影/伊ケ崎忍)

湯浅政明(ゆあさ・まさあき)/1965年生まれ。九州産業大学芸術学部卒業。初監督映画「マインド・ゲーム」(2004年)で文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞(撮影/伊ケ崎忍)

●分業よりひとりがいい

 東京都武蔵野市の閑静な住宅街にある暖炉付きの一軒家が、SARUの制作スタジオだ。自然光が差し込み、室内には観葉植物とパソコンが並ぶ。机の上には紙もペンもない。制作を担当するスタッフは12人で、「ルー」もこの12人で作った。

 長編アニメでは、50~60人のアニメーターが分担して作業することも珍しくない。デジタル化が進んでいるとはいえ、日本では手描きの部分が多く、「レイアウト」「原画」「動画」「彩色」「撮影」といった工程に分かれてそれぞれ別のアニメーターや会社が作業し、工程ごとに絵の束を入れた「カット袋」を回していく。

 工程ごとに品質や内容のチェックが必須で、それに何週間もかかることもある。アニメーターの作業はその間ストップするため、複数の仕事を掛け持ちせざるをえない。結局、効率が悪くなっていた。湯浅は言う。

「本当はひとりのアニメーターが多くのカットを担当したほうが成長するし効率的。少数精鋭で作品をつくることでスピードを上げたい。フラッシュならひとりで一連の工程ができると考えたんです」

 湯浅は現在、永井豪原作のアニメ作品「デビルマン」を制作中。来年、ネットフリックスで公開予定だ。

(編集部・長倉克枝)

AERA 2017年5月29日


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