韓国新大統領は「日韓合意」を反故にする

東岡徹AERA
 韓国の朴槿恵氏が、国会の弾劾訴追で大統領を罷免された。起訴は免れないと見られる。大統領選の投開票は5月9日。「新大統領」は日韓合意を反故にするかもしれない。

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「大統領、朴槿恵(パククネ)を罷免する」

 韓国・ソウル中心部にある憲法裁判所の大審判廷で、3月10日、所長権限代行、李貞美(イジョンミ)裁判官はこう宣告した。手元の時計は午前11時21分。この瞬間、朴氏は失職した。

 母の陸英修(ユクヨンス)氏(当時48)は1974年、父を狙った凶弾に倒れた。79年には父の朴正熙(パクチョンヒ)大統領(当時61)が暗殺され、当時20代だった朴槿恵氏は妹と弟とともに青瓦台(大統領府)を去った。そして今度は、自身に対する弾劾によって青瓦台を明け渡すことになった。

●朴邸はとても寒かった

 疑惑は別として、朴氏の数奇な人生を思わざるを得ない。

 主なき青瓦台に残ったのは、朴氏が飼っていた珍島(チンド)犬。弾劾訴追によって職務が停止されている間に7頭が生まれた。青瓦台は広告などで譲り受けてくれる人を探すという。

 朴氏は12日夜、ソウル市江南(カンナム)区にある私邸に戻った。

 4年余りの間、手入れをしていなかったせいか、とても住めるような状態ではなかったようだ。近くのビルの屋上から中継した韓国人記者によると、室内にはホースや電線のようなものが放置され、窓は汚れていた。12日午前にはトラックが横付けされ、冷蔵庫やベッド、物干し台などが次々と運び込まれた。

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