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客観的基準のないうつ診断、精度を上げる血液検査とは

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熊澤志保AERA#病気
客観的基準で診断誤差を減らす(※イメージ)

客観的基準で診断誤差を減らす(※イメージ)

 うつ治療に正誤の絶対的基準はない。診察は医師の主観に影響される部分もあり、正しい診断に行き着くまで数年かかることも。診断誤差や再発を減らす最新治療とは。

【血液検査】客観的基準で診断誤差を減らす

 現在、精神科を受診しているうつ病患者は100万人、未受診者を含めると400万人に達するといわれている。

 多数の患者がありながら、診断方法は若干あいまいだ。通常は、「DSM-5」という国際基準に基づき医師が問診して診断する。患者は医学的に正確な情報を伝えられているとは限らない。診断は医師の主観に影響される部分もある。

 診断に客観的な指標がないことに、川村総合診療院の川村則行医師は、長らく問題意識を持っていた。

「例えば、うつ病と不安障害の診断基準には、類似点が多く見られます。うつ病がほかの精神疾患と混同され、適切な治療を受けられていないケースは多いのではないか。診断誤差を減らすため、客観的基準を見つけられないかと、2003年から研究を行ってきました」

 川村医師が注目したのは、「うつ病の本質」だ。専門家たちから意見を集め、うつ病の本質を「億劫さ」と定義した。血液中の物質や細胞を徹底的に調べれば、生物学的な指標があるのではないかと考えた。

 09年、血液中の分子で、特に脳内に多く含まれるPEA(リン酸エタノールアミン)の濃度が、うつ病の指標となりうることを突き止めた。


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