政界入りから7年でカナダ首相の座に就いたジャスティン・トルドー。イケメンの2世首相は、右旋回する世界でひとり輝く「リベラルの星」だ。(ジャーナリスト・津山恵子)
元カナダ首相の長男にして、元高校教師。イケメンだが、髪は少しもさもさで、妻は美人テレビキャスター。ボクシングが趣味で、左肩に意味不明のタトゥーがある──。自由党選出のカナダ首相、ジャスティン・トルドー(44)の姿だ。
昨年10月19日、3期9年半にわたり政権に就いていた前首相のスティーブン・ハーパー(56)が率いる保守党を破って、総選挙で自由党を勝利に導いた。選挙結果は、有権者、側近、党幹部はもちろん、トルドー自身も驚かせた。選挙を戦った小さなチームでは閣僚や要職のポストを埋められないため、人材をソーシャルメディアで募集したところ、2万2千人から履歴書が送られてきたという。
11月4日、首相に就任するや、閣僚をカナダ初の男女同数にした。理由を聞かれると、当然と言わんばかりに、
「なぜなら2015年だから」
側近にはファーストネームのジャスティンではなく、プライム・ミニスター(首相)と肩書で呼ばせるのに苦労しているという。もっとも、トルドーは、米メディアにこう語っている。
「一緒にビールを飲んでいて、僕のタトゥーを見たら、ジャスティンと呼ぶほうがふさわしいだろう」