シングル母も共働きも陥る「時間貧困」問題 子どものことが見えなくなる (3/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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シングル母も共働きも陥る「時間貧困」問題 子どものことが見えなくなる

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ライター・松田慶子AERA#働く女性#出産と子育て
時間がないことで子育てがすさんでしまう…(撮影/写真部・加藤夏子)

時間がないことで子育てがすさんでしまう…(撮影/写真部・加藤夏子)

●体調不良でも保育園へ

 フルタイム就労を続ける女性(37)は、自分が働かないとローンの支払いが滞るという事情を抱えていた。長男(13)と長女(9)を育てる派遣社員(38)からは、

「共働きの私たちは、好きで働いていると思われているから、かえって休めない」

 という声があがった。

「大事な会議のある日の朝、息子が不調を訴えたが、聞こえなかったことにして保育園に預けてしまった」

 と苦い思い出を語ってくれたのは、3歳の男児を育てる公務員の女性(32)だ。

 長女(10)と長男(8)を育てながら契約社員として出版社に勤める女性(44)は、夫の単身赴任で一気に「時間貧困」に陥った。これまでは夫がしてくれていた分の家事も、夫が引き受けてくれていた子どもたちの相手役も、すべて女性が担わなければならない。ある日、マンションの管理人にこう言われたという。

「娘さんが元気がなかったから声をかけたところ、『学校で男子にからかわれている』と涙ながらに話していた」

 ショックだった。いつしか、子どもたちのことが見えなくなっていた。

●多様性を認める社会

 どうすれば、女性たちの「時間貧困」を解消できるのか。育休や時短、男性の育休取得率向上についてはさんざん議論されてきた。しかし、母親たちの声は、それだけでは問題が解決されないことを示している。

「生き方や働き方の多様性を認める社会になってほしい」

 と話すのは、12歳と7歳の女児を育てながら、年7回の海外出張をこなすメーカー勤務の女性(52)だ。


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